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新書 歴史

【知識を得られる本(歴史編)】45.「応仁の乱」著:呉座勇一

投稿日:5月 14, 2017 更新日:

こんばんわ、トーコです。

今日は呉座勇一の「応仁の乱」です。

応仁の乱 – 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)


■あらすじ

応仁の乱と聞かれてどんなイメージをお持ちでしょうか。

教科書に載っているくらい有名な戦いです。

室町時代に東軍と西軍に分かれて11年ほど戦い、それから戦国時代が始まったと結論づけられます。

しかし、ドラマにするにはあまりにも面白みがなく、誰が勝利者なのかもわからないなど、理由は様々ありますが、漠然としたイメージがもてない戦いでもあります。

この作品では知っているようで知らない応仁の乱が起こった原因、なぜ長期の戦争になったのか、どうやって終結したのかが書かれています。

■作品を読んで

室町時代の奈良は興福寺が支配していました。

この作品では経覚、尋尊2人の興福寺の僧侶が書き残した日記をもとに応仁の乱を見ていきます。

もちろんこの日記もすべてが正しいわけではありませんが、この日記を核に見ていきます。

 

そもそも室町幕府の成立当初から安定していたとは言えませんでした。

足利尊氏と後醍醐天皇が対立して南北朝時代がありました。

対立は大和地方、つまり今の奈良地方で行われたことから、南北朝時代が終わっても武家の対立は続いていました。

また対立は幕府のおかれている京都でも繰り広げられていました。

将軍の側近たちの間での対立も確かにあります。

その当時の将軍の足利義政の優柔不断さ加減はすごいです。

「どんだけあんた一貫した主張しないの、中途半端だな、おい」と突っ込みを入れたくなる箇所が多いです。

というか多すぎ…。

この方の存在も長期化したのに大きくかかわっているのでは、と思います。

足利義政は銀閣を作った方ですが、この本を読むと多分イメージ変わります。

 

将軍継嗣問題もまた1つの応仁の乱を引き起こした要因でもあります。

著者は応仁の乱の長期化は防御戦を繰り広げた点に原因を求めました。

要塞のように陣を張れば、戦線は膠着し、確かに戦いは長引きます。

第一次世界大戦のようだと著者はたとえています。

そこもまた大河ドラマ受けはしなさそうなポイントですね。

 

やがて応仁の乱は終結します。それも理由は旱魃と飢饉のダブルパンチが疫病の流行を招き、京の都にも蔓延し街の衛生状態を悪化させました。

負のスパイラルに陥ってしまい、もはや戦っている場合ではありません。

乱が始まって11年。終戦します。ひゃー、長かった。

それも西軍がなし崩しに解散しただけで、形上終了しました。

さらに一部の首謀者は逃げただけで足利義政に降伏していないので、争いの火種は残ったままです。

なんと消極的な終わり方でしょう。うやむや要素が残ったまま終戦してしまいました。

それでも歴史というものは続くもので、応仁の乱のおかげで京の一極集中から地方分権にシフトしていったり、京の文化が地方でも花開きました。

■最後に

前段で相当グダグダ書いてしましましたが、なんとも消極的に始まって守り一方の戦いを繰りひろげ、消極的ですぐに新しい乱が引き起こされかねない終わり方をした応仁の乱でした。

こんな戦いは嫌ですね。生み出したものは飢えと貧しさと疫病の流行だったなんて、庶民にしてみればいい迷惑です。

歴史を学ぶということは過去から現代へのメッセージのようなものだとトーコは思います。

今回の教訓は、消極的な乱はただの消耗戦で誰にもほぼ恩恵がありません。

このようなぜひとも無用な戦いが減ってほしいとつくづく思うのでした。

 

-新書, , 歴史

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