こんばんわ、トーコです。
今回は、地曳いく子の『服を買うなら、捨てなさい』です。
■あらすじ
著者は、長年数々のファッション誌のスタイリングを担当し、服選びの第一人者としてもおなじみです。
そんな著者が得た様々な経験をもとに、あなたのワードローブをアップロードしていきましょう。
■作品を読んで
なんというか、結論はシンプルで、しかもそれはタイトルに書かれています。服は1着買ったら、1着捨てなさい、と。
そのためにどうすればいいのかが、きちんと書かれています。スタイリストなのにそこまで言っていいのか、っていうレベルでです。
それでは、見ていきましょう。
まず、のっけからですが、バリエーションの呪いというものにかかっています、とバッサリ切ります。
ファッション誌でよく特集される1か月着回しコーデなるものがあるのですが、一般人にバリエーションが必要なのでしょうか、と問いかけます。
不要でしょうね。あれは、雑誌における幻想なのと、ファッションにおけるキャラクターをわける必要はないので。
しかも、1か月コーデの達人といわれる著者でさえ、2日はださいコーデができるのだとか。どうしてもダサくなる日があるのです。
プロですらこんな状況ですから、一般人は何日ダサいコーデができるのやら。
なので、服は必要なものをなるべく少なく持つ。スタイリストの間でもそんな状況になっています。
では、どうやって必要なものだけ持てばいいのでしょう。
まず、イマイチ服を捨て、どうでもいい服を買わない。
その2、おしゃれよりも、土台をしっかりする。印象のマイナスを作らない。
恰好より、ぼさぼさの髪、ハンカチがくしゃくしゃ、ネイルが剥げてるなどの要素が目立てば印象はそっちに行きます。
そしてこれもかなり重要なのですが、20代の服と30代の服が同じのわけがないのです。
40代になり、その時の40代の20代のファッションに回帰しようとするのですが、そんなことをしたら余計ダサくなります。時代まで止まるのですから。
その時代に合う今の服を着続けることを意識しましょう。そうすれば今っぽい若い人になれるのですから。
それから、捨てるべき服の基準と買うべき服の基準を示しています。
買うべき服については、理想的な量も示しています。ただ、個人的には下着の量が少ないな、と思ったので、そこは人によるでしょう。
読んでいると、トーコのワードローブも確かにワンパターン。形や色違いのシャツが何種類もあってボトムもパンツやスカート。最近はワンピースを何着か買ったっけ。
似合う、似合わないを考えながら選んでいたら、自然とこうなるのでしょうか。
あとは、靴にお金をかけるということ。
以前紹介した須賀敦子の「226.ユルスナールの靴」にも、自分に合う靴を履けばどこかに連れて行ってくれる的な記述がありました。
そこであこがれていたのはユルスナールが履いていた、ブランドというよりは上質なローファーでした。
話を戻すと、自分に合う靴があればきれいに見えるし、何より服を格上げします。たとえ安い服を着ていても、全体的にはよく見えるそうです。
高いブランドでベーシックな靴を買う。この投資の仕方が1番よいそうです。
冷静に考えると、外出時に一番使うのは靴ですし、靴は全体重を支えるのです。これが悪かったら体のバランスは確かに取れませんね。
最後に、買っていい服とダメな服の見分け方から、今後ファッション難民にならないようにするための自分のスタイルの持ち方を育てるための方法を示しています。
将来何着ればいいの、と迷わないようにするためにいい感じに年齢を重ねたイケてる今のおばさんになれればいいのです。
■最後に
読めばタイトルの意味が分かってきます。
確かに服を買うことは楽しいけど、似合わないもの、着なくなった服をいつまでもため込むわけにはいかないのです。
また、今後年齢を重ねたときにファッションに迷わないようにするために考えていくヒントにもなります。
意外とためになります。