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【世界を知る】158.『「国境なき医師団」を見に行く』著:いとうせいこう

投稿日:3月 16, 2019 更新日:

こんばんわ、トーコです。

今日は、いとうせいこうの『「国境なき医師団」を見に行く』です。

ガザ、西岸地区、アンマン 「国境なき医師団」を見に行く

 

■あらすじ

みなさんは、「国境なき医師団」をご存知でしょうか。

国境なき医師団は紛争や災害が発生し、医療現場が混乱している地域で被災者等に医療や医療を中心とした自立支援等を行っています。

その舞台裏を実際の活動地に赴き、取材されたものです。

 

■作品を読んで

著者が取材した国は4か国です。

ハイチ、ギリシア、フィリピン、ウガンダです。

これを読みながら、なぜにギリシアに国境なき医師団がいるんだ、と思いました。

ギリシアは通貨危機がありましたが、国民自体はそこまで貧しいわけではないのに、一体なぜと。

実は、いまギリシアにはシリアなどの中東の国々からの難民が多く押し寄せています。

ギリシアはもともと地図的にもヨーロッパの入り口的な位置にあります。

そのためか、シリア紛争以降の大量に発生した難民をギリシア国内のキャンプで受け入れており、国境なき医師団はそこで医療等を提供しています。

難民の方々のおかれた境遇は過酷です。戦争さえなければ、母国で平和に暮らせたし、教育を受けることも、家族や肉親、友人を亡くすこともなかったのですから。

でも、そんな現実と戦いながら生きている人が現実にいます。

インタビューの中で、ある難民の女性は「人のために働きたい」といいます。

難民の方も同じ人間であることに変わりはありません。トーコと同じような想いを持って働いている人もいます。

この方たちに、一刻も早く安全な場所で、平和な暮らしが送れることを願ってやみません。

この本はそんな現実を直視させてくれます。現実はまず知ることから、というのはこのことです。

他にも、フィリピンでは、スラム街で支援を行っているそうです。

このスラム街、著者にとっては自分が育った昭和30年代の日本を思い出させる光景だったとか。

著者曰く、昭和30年代の日本はバラックやトタン屋根でできた家が多かったとか。

今の状況とは想像がつきませんが、フィリピンと日本の違いは貧富の差がなくなり、ほぼ全員に富みがいきわたったことだと思います。

このスラム街での主な支援策は医療もそうですが、ファミリープランニングという啓蒙活動です。

これ以上貧しくならないようにするためには、子どもを計画的に産むことです。

この考え方を普及するために活動なさっているそうです。

国境なき医師団といっても、医療だけでなく幅の広い支援を行っています。

世界の政情不安は生きるのに困難な人々をたくさん生み出しています。

私たちは、たまたま運よくこうして生きていられますが、1つ間違えば生きられない状況に追い込まれてしまいます。

戦争のなかった平成時代(日本基準ですが)は意外と偉大なことかもしれません。

多くの人が平和が当たり前の世界に生きてほしいものです。

 

■最後に

国境なき医師団の活動がよくわかります。活動は医療だけでないことが本当によくわかります。

国境なき医師団についてよく知りたい方も、今の私たちができることは何かを知るきっかけになるでしょう。

 

-ノンフィクション, 文庫本, , 社会

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