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【2人の男の先には】81.『イノセント』著:島本理生

投稿日:10月 1, 2017 更新日:

こんにちは、トーコです。

今日は島本理生の『イノセント』です。

イノセント

 

■あらすじ

真田は旅先で比紗也という女に出会う。彼女はとても美しく、なぜか真田の中に残っていた。

また、比紗也に助けられた神父如月もひかれていく。

しかし、比紗也にはさまざまな事情を抱え、苦しんでいた。

 

■作品をよんで

今ブログを書いていてやっとタイトルの意味が分かりました。

イノセントって無罪、潔白とかそんな意味だったと思います。

この話は、最後はハッピーエンドですが、ここにたどり着くまでに様々な事件がありました。

比紗也の生い立ちによる事情、震災で夫を亡くし、お腹に子供を抱えながら出産し、家族を持ったこと。

真田にしても、経営者として小さな会社を運営し、遊ぶ女に事欠かない男です。

ですが、真田は女の人の持つ事情をきちんと向き合わず、踏み込むことをしなかった。

逆なのが神父の如月です。彼は神父という職業柄結婚することはできません。

しかし、比紗也のおかれている状況を適切に理解し、比紗也の精神面をきちんと支えました。

また、比紗也のための行動もすごいです。神父という設定がなかったら結構ヤバい人の域です。

比紗也は、2人の男にほぼ同時に好きだと言われているのです。それも真逆の男たちから。

甲乙つけるのも大変だし、選ぶこともできない。比紗也も大変です。

比紗也は継父から逃れるために如月を頼って修道院で暮らすことにしました。

気持ちを整理してから真田と無事に結ばれることになりました。ここにたどり着くまでストーリーの重さは半端ではないですが。

 

人は何のために信じるのでしょうね。この作品の伏線の究極はこれだと思います。

如月の同級生はこういいます。

「神を信じるのは他人を救うためだ。期待なんて裏切られる。それでも必死にやったら蟻1匹分は報われるかもしれない。そうやって人は生きている。」

確かに、日常生活の中で報われないことが多いものです。それでも頑張るし、頑張らなきゃいけないのです。

でも何か小さなことでいいんです。報いやちょっとした褒美が欲しいんですよ。

ただ、時期を間違えると何も通じなくなるのです。比紗也の継父のように。

 

■最後に

すごく登場人物が抱えている事情は重いです。

それでも正面切って向き合う覚悟をそれぞれの人物たちが磨き、行動に移していきます。

信じるものは救われる。いつか幸せになる。

けっこうガツンと行く本です。

 

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