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小説 文庫本

【心温まる本】155.『ハゴロモ』著:吉本ばなな

投稿日:2月 24, 2019 更新日:

こんばんわ、トーコです。

今日は、吉本ばななの『ハゴロモ』です。

ハゴロモ (新潮文庫)

 

■あらすじ

手痛い失恋をきっかけに、都会から逃れるため、ふるさとに戻ってきた主人公。

そこで、赤いジャケットを着た青年と出会う。

少しづつだが、なくしてきたものを取り戻していく。

 

■作品を読んで

この作品を読んでいるころ、トーコの気持ちがものすごくささくれていたせいもあるか、結構救われたような気がしました。

というか、吉本ばななの作品全般に言えることでしょう。

高校時代に吉本ばななの作品を読んでもなかなか見えてこないのですが、社会人になってから何となく、吉本ばななの作品の魅力がわかってきました。

ほっこりと、温かく包まれていて、何となく救われるこの感じ。

この作品を読んでからちょっとだけ人にやさしくできそうな気がしてきます。

主人公のほたるがふるさとである大きな川のある街に戻るところからスタートします。

このいく川は絶えずして…をほうふつさせる、主人公と川の関係を5ページくらいで描写しています。この文章で一気にグッと作品の世界感に引き込まれます。

川の流れが自分の中にある何かを洗い流したり、思い出させたり、充電することもできる。

なんか、近くに川があったので、すごく懐かしく、共感ができます。

ほたるは妻子ある男性と不倫し、抜け殻のようになっていたところで、ふるさとに戻ることにしました。

蘭の温室と喫茶店が一緒になっている店を営む祖母、自由人の父、父と再婚するはずだった人の娘のるみちゃん。

みんな帰ってきた事情は聞かないけど、心落ち着ける人たちがたくさんふるさとにはいます。

帰る場所がある人ならすごくわかります。都会に住んでようが、田舎に住んでようが関係はありません。

ほたるも少しずつですが、回復してきます。

また、赤いジャケットを着たみつるという青年に出会えたことも大きいです。

みつるは、バス事故で帰らぬ人となった父と、バス事故が原因で寝たきりになった母がいます。なので、現在寝たきりの母との2人暮らしです。

その生活を目の当たりにしたほたるは、今のお母さんと一緒に暮らすみつるのことをえらいと感じます。

肉親だから元気なときをまた見たいと思うのが人情でしょうが、今の状態でもいいと肯定できる強さがあるのです。

介護もこう考えれば楽になるのでしょうね、きっと。

あとがきには、こう書かれています。

何のメッセージを受け取るでもなく、ただちょっと苦しみのペースを落とすことができたらいいな、と思います。

トーコが読んだ結果は、苦しみが減りました。弱っているときに読むと本当に効果のある作品だな、と思いました。

本当に、これ不思議なおとぎ話ですね。

 

■最後に

弱っている時に読むと、不思議と苦しみが減る小説です。

帰る場所があるというのもいいものです。心が温まります。

 

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