こんばんわ、トーコです。
今日は城山三郎の『打たれ強く生きる』です。
■あらすじ
著者の城山三郎は、取材などを通してたくさんのビジネスマンを見てきました。
様々な組織・会社で活躍するビジネスマンたちとの交流から、様々な話を聞いてきた著者だからこそ書くことのできる本です。
限りなくビジネス書に近い文庫本です。
■作品を読んで
タイトルの通り、「打たれ強く生きる」ビジネスマンたちを取材し、そこから得たことを短いエッセイ形式で書いています。
ページ数でいうと、1つのテーマで3,4ページ。どこからでも読み始められます。
出版されたのはおよそ30年前です。が、決して色あせることのない言葉たちが並んでいます。
例えばこんな一説。
マニュアルだけで人間を律しようとすれば、無限にマニュアルを増やすしかなく、当然、守られないものがふえてくる。
それよりは、姿勢というか、精神さえしっかりしていれば、あとは各人で応用がきく。
うん、身につまされますね。その通りですよ。うんうん、とうなずきます。
マニュアルの先を考えている話ですよね。なんだか、会社ってこんな感じだよな…。
なんで屁理屈ばかり考えて、柔軟に運用しないんだ、という怒りが常にあるトーコにとっては本当にうんうんと思ってしまうのです。
さらにこれには続きがあります。
マニュアルが不要になった人間は、どんな社会に出ても、りっぱに通用する人間ということである。
なるほどー、そうかもしれない。
マニュアルが不要になった時=結構応用が利くようになるということかしら。
屁理屈言っているうちはまだまだですね。会社の中なら通用することも、いざ外に出たら通じないこともたくさんあります。
マニュアル頼みのうちはきっとダメなんだろうなと思います。
とまあ、城山先生が本当の意図していることと違うかもしれません。トーコの独断と偏見のある都合よすぎる解釈かもしれません。
それにしても、今読んでもすごく通じるものが多々あります。
他にも各界で生きるビジネスマンの哲学や著者が感じたこと、様々なエピソードがちりばめられています。
可愛い子には旅をさせよということわざがありますが、それをそのまま実行したある財閥家の話。人生の価値はきっと、時間を忘れるほどの陶酔をどれほど多く持っているかで決まったり…。
たくさんあります。必ずなにか一つはきっと琴線に触れると思います。
■最後に
1つのエピソードは3,4ページと短いので、すごく読みやすいです。
出版されたのは今から30年前ですが、色あせないエピソードたちが収録されています。
きっと、何か教訓や役に立つことが得られるはずです。