ある読書好きの女子が綴るブック記録

このサイトは年間100冊の本を読む本の虫の女子がこれから読書をしたい人向けに役に立つ情報を提供できればなと思い、発信しているブログです。

ことば ビジネス書 実用書 文庫本

【強く生きる】89.『打たれ強く生きる』著:城山三郎

投稿日:12月 23, 2017 更新日:

こんばんわ、トーコです。

今日は城山三郎の『打たれ強く生きる』です。

打たれ強く生きる (新潮文庫)

 

■あらすじ

著者の城山三郎は、取材などを通してたくさんのビジネスマンを見てきました。

様々な組織・会社で活躍するビジネスマンたちとの交流から、様々な話を聞いてきた著者だからこそ書くことのできる本です。

限りなくビジネス書に近い文庫本です。

 

■作品を読んで

タイトルの通り、「打たれ強く生きる」ビジネスマンたちを取材し、そこから得たことを短いエッセイ形式で書いています。

ページ数でいうと、1つのテーマで3,4ページ。どこからでも読み始められます。

出版されたのはおよそ30年前です。が、決して色あせることのない言葉たちが並んでいます。

例えばこんな一説。

マニュアルだけで人間を律しようとすれば、無限にマニュアルを増やすしかなく、当然、守られないものがふえてくる。

それよりは、姿勢というか、精神さえしっかりしていれば、あとは各人で応用がきく。

うん、身につまされますね。その通りですよ。うんうん、とうなずきます。

マニュアルの先を考えている話ですよね。なんだか、会社ってこんな感じだよな…。

なんで屁理屈ばかり考えて、柔軟に運用しないんだ、という怒りが常にあるトーコにとっては本当にうんうんと思ってしまうのです。

さらにこれには続きがあります。

マニュアルが不要になった人間は、どんな社会に出ても、りっぱに通用する人間ということである。

なるほどー、そうかもしれない。

マニュアルが不要になった時=結構応用が利くようになるということかしら。

屁理屈言っているうちはまだまだですね。会社の中なら通用することも、いざ外に出たら通じないこともたくさんあります。

マニュアル頼みのうちはきっとダメなんだろうなと思います。

とまあ、城山先生が本当の意図していることと違うかもしれません。トーコの独断と偏見のある都合よすぎる解釈かもしれません。

それにしても、今読んでもすごく通じるものが多々あります。

他にも各界で生きるビジネスマンの哲学や著者が感じたこと、様々なエピソードがちりばめられています。

可愛い子には旅をさせよということわざがありますが、それをそのまま実行したある財閥家の話。人生の価値はきっと、時間を忘れるほどの陶酔をどれほど多く持っているかで決まったり…。

たくさんあります。必ずなにか一つはきっと琴線に触れると思います。

 

■最後に

1つのエピソードは3,4ページと短いので、すごく読みやすいです。

出版されたのは今から30年前ですが、色あせないエピソードたちが収録されています。

きっと、何か教訓や役に立つことが得られるはずです。

 

-ことば, ビジネス書, 実用書, 文庫本,

執筆者:


comment

関連記事

【才能が疾走する物語】3 『真夏の航海』 著:トルーマン・カポーティ

こんばんは、トーコです。 今日は、トルーマン・カポーティの『真夏の航海』です。 真夏の航海 (講談社文庫) –   ■あらすじ 1940年代のニューヨークが舞台。上流階級のグレデ …

【偉人の言葉?】331.『一切なりゆき~樹木希林のことば~』著:樹木希林

こんばんわ、トーコです。 今日は、樹木希林の『一切なりゆき~樹木希林のことば~』です。 一切なりゆき 樹木希林のことば (文春新書)   ■あらすじ 2018年9月に女優・樹木希林は亡くなり …

【生産性向上】161.『知的生産術』著:出口治朗

こんばんわ、トーコです。 今日は、出口治朗の『知的生産術』です。 知的生産術   ■あらすじ 著者は日本生命に勤務ののち、ライフネット生命を創業し、現在はAPU(立命館アジア太平洋大学)の学 …

【外国で暮らす】234.『遠い太鼓』著:村上春樹

こんばんわ、トーコです。 今日は、村上春樹の『遠い太鼓』です。 遠い太鼓 (講談社文庫)   ■あらすじ 40歳手前の1986年秋から1989年秋の間、著者夫婦はギリシャとイタリアで暮らして …

【生きることと料理】302.『料理と利他』著土井善晴 中島岳志

こんばんわ、トーコです。 今日は、土井善晴と中島岳志の『料理と利他』です。 料理と利他   ■あらすじ きっかけは、「利他プロジェクト」が発足した時にさかのぼる。「利他」の本質は、ひょっとし …