ある読書好きの女子が綴るブック記録

このサイトは年間100冊の本を読む本の虫の女子がこれから読書をしたい人向けに役に立つ情報を提供できればなと思い、発信しているブログです。

ビジネス書 実用書 歴史 経済

【世界が見える】192.『会計の世界史』著:田中靖浩

投稿日:9月 5, 2019 更新日:

こんばんわ、トーコです。

今日は、田中靖浩の『会計の世界史』です。

会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語

 

■あらすじ

会計の歴史ってどれくらいあるのかご存知ですか?

今の形に近いところを歴史のスタート地点とすれば、中世のイタリアが起源ですので、だいたい500年です。

意外と奥の深い世界である会計史をより身近に感じさせる事例とともに解説しています。

 

■作品を読んで

この作品は学者が書いているのではなく、実務をする公認会計士が書いています。

そのせいなのかとは言い切りませんが、非常に硬すぎず、読みやすい語り口調で書かれています。

トーコもかつては会計学を学んでいました。

でもそこで勉強することといえば、損益計算書や貸借対照表の読み方や分析の仕方、原価計算についてなどの実務的なことばかりでした。

なので、意外と会計学がどこから始まってどれくらいの年月の学問かは誰も知る由もなかったです。

この本をトーコの学生時代に読んでいれば、きっと会計学がもっと面白いものに映ったと思います。きっともっと興味を持ったはずです。

歴史学が好きなトーコにとって、歴史学的に見ていれば、「そんな長い歴史があるんだ、ふーん。」なんて思ったかもしれません。

それに簿記の歴史で卒論を書いた身からすると、学生時代にここまで平易な言葉で通史を語る本がなかったので、理解の一助になったと思います。

さて戻りましょう。

この本1冊で会計史500年をたどることができます。

トーコとしては最初の2章分は卒論でまとめているのでそれとなく理解していますが、会計学が全く分からなくてもちょっとデフォルメしている書き方なので、理解しやすいです。

デフォルメというか、まあエンターテイメントっぽいというか。

同時に進行している歴史的な出来事に関連して説明しているので、余計にわかりやすくなっているのだと思います。

最初の2章分はイタリアの簿記史を主にまとめています。

それからはオランダ、イギリス、アメリカと舞台は移っていきます。

この舞台の変遷=当時経済繁栄を誇っていた国々です。

オランダでは会社組織が徐々に確立していきます。

イギリスで蒸気機関車が登場してから、財務会計と管理会計の仕組みの確立が求められるようになりました。

アメリカに舞台が移った後は財務会計と管理会計の更なる発展はもちろん、これらの指標をもとに未来を描いていけばいいのかについて述べています。

学問として当たり前に今は存在しているのですが、今の仕組みが時代の要請に応え続けた結果だったという事実に驚きます。

しかもそれが今でもきちんと機能していることにもびっくりです。

当たり前にもこんな理由があったりするのです。

 

■最後に

以上がなかなか知ることのない会計史の世界です。会計史500年の中には様々なものが詰まっています。

また、解説する語り口調も硬すぎることなく、わかりやすい事例と関連させて解説しているので、非常に頭に入りやすいです。

興味を持った方是非読んでみてください。

 

-ビジネス書, 実用書, , 歴史, 経済

執筆者:


comment

関連記事

【びっくりな旅】274.『わたしのもう一つの国』著:角野栄子

こんばんわ、トーコです。 今日は、角野栄子の『わたしのもう一つの国』です。 わたしのもう一つの国: ブラジル、娘とふたり旅   ■あらすじ 1954年24歳だった著者は、結婚したばかりの夫と …

【不思議な話】174.『惑いの森』著:中村文則

こんばんわ、トーコです。 今日は、中村文則の『惑いの森』です。 惑いの森 (文春文庫)   ■あらすじ この作品は、連作短編集です。なのか、様々な事情を持つ登場人物がたくさん登場します。 タ …

no image

【学ぶを知る】75.「学び続ける力」著:池上彰

こんにちは、トーコです。 今日は池上彰の「学び続ける力」です。 学び続ける力 (講談社現代新書)   ■あらすじ テレビや雑誌でおなじみの解説のわかりやすさに定評のある池上さんが、学び続ける …

【無戸籍とは その2】117.『日本の無戸籍者』著:井戸まさえ

こんばんわ、トーコです。 今日は、井戸まさえの『日本の無戸籍者』です。 日本の無戸籍者 (岩波新書)   ■あらすじ 日本には現在推定で1万人の無戸籍者が存在することをご存知でしょうか。 多 …

【オリエントの世界】166.『東方綺譚』著:マルグリット・ユルスナール

こんばんわ、トーコです。 今日は、マルグリット・ユルスナールの『東方綺譚』です。 東方綺譚 (白水Uブックス (69))   ■あらすじ フランスの作家で、須賀敦子さんの小説を読んでいる方な …