こんばんわ、トーコです。
今日は、松本千登世の『結局、丁寧な暮らしが美人をつくる。』です。
結局、丁寧な暮らしが美人をつくる。 今日も「綺麗」を、ひとつ。
■あらすじ
美人は一体どうやって生まれているのか。日々、一体何を思い、何を意識しているのか。
その気配を感じる83の小話を詰めた作品です。
■作品を読んで
この作品は、著者が様々な人と出会った中で、タイトルの通りですが、日々を大切にしている人が美人をつくることを発見し、まとめています。
この作品を読んで、実はうーん、と思いました。これは賛否両輪があるぞ、と。ある意味面白いですが。
83の話の中で、これはいくら何でも古くないか、という価値観も中にはあります。
まあ、出版されたのが2016年なので、この変化の速い時代に価値観が合わなくなるのも否めません。
正直に言うと、イライラしたり、余計なお世話だ、と思う人もいると思います。まあ逆を言えば、大変申し訳ないですが、その方は普段の生活に全く余裕がないと思います。というか、余裕がないとある意味できないかもしれませんね。
なのでその場合は、そもそも余裕がないのはどうしてかを振り返った方がいいかもしれませんね、まずは。
では、トーコ的にここは意識した方がいい話を紹介します。
まず、すごく当たり前ですけど。
幸せは「質」より「量」
そりゃそうだよ、と思われると思います。日々の暮らしの中にもたくさんの幸せはありますからね。目を向けましょうよ。
著者の場合は、友人から「幸せって美味しいものを食べているときに似てる。だから幸せの瞬間をキャッチしないとね。」メールから認識しています。
そんなふうにして、心地いい時間を創りだせる女になりたいと、著者はこの章を締めます。なんか、半分うなずき、半分釈然としない。
まあ、幸せは「質」より「量」であることに変わりはないです。
次はこれにします。
何かを失うことは、別の何かを得ること
え、当たり前じゃん、と思う人多数のセリフ。
余裕がなくなればエレガンスだなんてどこかに吹き飛びます。そりゃ、人間ですからね。
川村元気という作家が、携帯電話を忘れたときに、電車の中から見た空に虹がかかっていたことに感動したことから、この言葉が出てきたようです。
こう思ったら、忘れものも悪くはないです。
個人的には、これが1番はっとしました。
忙しい毎日と捉えるか、濃密な人生と捉えるか
誰とは書いていませんが(このあたりはちゃんと許可をとっていたりしているので、著者自身は信頼できる人なのかもしれませんね。)、トップ女優のことばのようです。
その人はトップ女優の地位を守りながら、結婚、出産、子育てに追われています。しかも、毎朝娘のお弁当を作り、時には旦那さんの出張の準備を手伝うのだとか。
そんな様子を知っている著者は「大変ですね」といったら、女優の方はこういいます。「人生がどんどん濃密になっていくのだけ。快感なんです」
この状況を快感とまでは捉えなくてもいいとは思います、無理な人もいるでしょう。ですが、濃密になると自画自賛するのも悪くはないです。
とにかく、忙しいことに不平不満を言いたくなるのをこらえて、プラスになるようにとらえた方がいいかも。
トーコも仕事でよくやるので、よくわかります。なんでこんなに仕事してんだと思うこともありますが、人よりも経験値が積めるぞ、と思うようにしています。
これもなるほどな、と思いました。
ネガティブなことほど、本性を露わにする
著者は現在こうして美容ライターとして活動していますが、航空会社、広告代理店、出版社などで勤務経験があります。
これは最初の就職先の航空会社で学んだこと。
採用試験の受付を担当した時のことで、上司から「落ちる人がお客様に回るか、それはあなたたちが決めるのだ」と。
ポジティブな感情をもって帰るか、ネガティブな感情をもって帰るかで、今後飛行機に乗ってくれるかが変わるのだ、と。
「負」の何かを伝える時はエネルギーがいるし、何より本性が見えてきます。伝え方ひとつで、今後の関係性も変わるし、同時に受け手の「度量」も試されます。
しかしまあ、トップ企業はそう思って採用活動をやっているんだな、と思います。翻って、トーコの会社もそう思って採用活動しているのやら。
トーコの経験則上、ネガティブな状況はいろいろと人間の本性が出てきて楽しいというんだか、観察には持って来いです。
とはいえ、本性むき出しの人間の前でこちらも本性むき出しにしたら負けな気がするので、そんなそぶりを一切見せず、陰で自分を慰める日々でhございますが。
なんかそれている気がするが、まあこんなところです。
最後、これは教訓にしようと思った言葉です。
顔がわらうと、心もわらうよ
もはやマイメロセラピーに近づいてきましたが…、これは科学的にも証明されています。
これは大人のことばというよりは、子どもに言われてはっとすることがあった、というエピソードからの教訓。
本当に、わらった顔でいたいものです。だってその方が、人生楽しいでしょうよ。
他にもさまざまな言葉がありますが、この辺で終わりにしましょう。
■最後に
この作品を読んで唯一救われるのは、美人というのは顔がいい、スタイルがいいとかそういうことではないことです。
与えられた環境で、幸せを見失わずに、大切なものを大切にし、懸命に健やかに生きること。そのためのヒントが詰まった作品です。