ある読書好きの女子が綴るブック記録

このサイトは年間100冊の本を読む本の虫の女子がこれから読書をしたい人向けに役に立つ情報を提供できればなと思い、発信しているブログです。

エッセイ 文庫本

【爆笑食べものエッセイ】221.『君がいない夜のごはん』著:穂村弘

投稿日:3月 15, 2020 更新日:

こんばんわ、トーコです。

今日は、穂村弘の『君がいない夜のごはん』です。

君がいない夜のごはん (文春文庫)

 

■あらすじ

食べものエッセイと言えばおいしいものが出てきて、よだれが垂れそう…、と思うことでしょう。

ところが、このエッセイ食べもののことなのに、のっけから「私は自分の鼻や舌に全く自身がないのだ」と始まります。

お腹の虫が鳴らない、なんか爆笑のエッセイです。

 

■作品を読んで

ある意味すごい作品です。

何がって、出てくる食べものがおいしそうと思う瞬間がないことです。

例えば、ミニあんぱん(6個入り)をもらい、御茶ノ水から西荻窪の間に5個食べてしまった話。ちなみに、御茶ノ水~西荻窪間は最短で22分、各駅停車で34分だそうです。

まあ、お腹がすいていたら成人男性なら食べそうですし、トーコも食べそう。

ただ、著者は「御茶ノ水~西荻窪間の車内でミニあんぱんを5個食べる成人男性がこの国に何人いるのだろう。」と言ってますが。結構真面目に。しかも、ワールドカップの日本代表候補とまで言います。

ぷっと吹き出してしまいます。笑うしかない。

それから、著者は襲い来る食欲の誘惑に負けそうになったら、自分のことを「ハングリーウルフ」と呼び、我に「ミニあんぱん」と戦う勇気を与えよ、と締めます。

笑うしかない、苦笑するしかない。なんでそうなる。これが著者流のダイエット法のようです。

ほぼ唯一といってもいいくらい、おいしそうなエッセイがこれ。(って、おいしいのか?)

ホテルの朝食を描いているのですが、お気持ち良くわかります。

自宅だとせわしないんですよね。完璧な朝食、まさにその通り。

どんなにテーブルをきれいに片づけても、日常のあれやこれやに追われて急き立てられる。

ホテルのあの非日常感がたまらないです。

ただ、違う意味で一緒のものがまさかの雀荘で食べる中華丼ってどーいうことだ。

ってツッコミたくなります。

それにしても、おいしそうな食べものの名前は出てくるのですが、いかんせんおいしいそうというより爆笑。

最後は電子レンジの話で締めます。「あたためスタート」で。そう来たか。

ただ、あとがきで著者もこう言ってます。

料理に関心のあるひとが読む雑誌に連載した(というか、今も継続中)ものだけど、そういう意味では全く参考になりません。

料理についての記事やレシピの間に挟まった、学校でいうと「休み時間」みたいな頁だから。

納得。そうとしか言えないエッセイたちですもの。

箸休めというか、料理初心者には意外と結構落ち着くかもしれないです。

 

■最後に

とにかく出てくる食べものがおいしそう、うまそう、というエッセイではありません。

ひたすら笑えます。食のエッセイのはずなのに。

カロリー、いつか君に会える日がくるのだろうか。大爆笑間違いなしです。

 

-エッセイ, 文庫本, ,

執筆者:


  1. […] まず、穂村弘のエッセイを。221.「君がいない夜のごはん」。なんというか、歌人というよりは面白いエッセイ書く人という認識です。 […]

comment

関連記事

【旅に出たくなる本】21.『旅屋おかえり』著:原田マハ

こんにちは、トーコです。 今日は、原田マハの「旅屋おかえり」です。 旅屋おかえり (集英社文庫)   ■あらすじ 売れないタレントのおかえりこと丘えりかは諸事情によりテレビ番組を打ち切られる …

【ある意味ディストピア】312.『未来いそっぷ』著:星新一

こんばんわ、トーコです。 今日は、星新一の『未来いそっぷ』です。 未来いそっぷ (新生きて、   ■あらすじ 「アリとキリギリス」や「ウサギとカメ」など皆さん知っているであろうイソップ物語も …

【都市は人類の叡智】347.『都市計画の世界史』著:日端康雄

こんばんわ、トーコです。 今日は、日端康雄の『都市計画の世界史』です。 都市計画の世界史 (講談社現代新書)   ■あらすじ 「自然は神が創り、都市は人間が造った」ということわざがある。 現 …

【少女の運命は?】452.『結婚式のメンバー』著:カーソン・マッカラーズ

こんばんわ、トーコです。 今日は、カーソン・マッカラーズの『結婚式のメンバー』です。 ・ ■あらすじ 12歳のフランキーは、兄の結婚式に行けば人生が変わると信じていました。 南部の町に住む少女が、いつ …

【報道の裏側】400.『ラジオ報道の現場から声を上げる、声を届ける』著:澤田大樹

こんばんわ、トーコです。やっと400冊まで来ました。ありがとうございます。 今回は、澤田大樹の『ラジオ報道の現場から声を上げる、声を届ける』です。   ■あらすじ 2021年2月、森元オリン …