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【心温まる物語】163.『サーカスの夜に』著:小川糸

投稿日:4月 25, 2019 更新日:

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こんばんわ、トーコです。

今日は、小川糸の『サーカスの夜に』です。

サーカスの夜に (新潮文庫)

 

■あらすじ

グランマと暮らす背の小さい「僕」は13歳になった日にサーカスに入団することを決心しました。

僕が入団することにしたのは、幼いころに見たレインボーサーカスです。

そこにはたくさんの個性豊かな団員たちがいました。

 

■作品を読んで

サーカスに入ることを決心し、レインボーサーカスの扉をたたいた僕。

そこにはたくさんの個性的な団員がいました。やがて僕は自分の居場所を見つけます。

このサーカス団、本当にすごく不思議な世界になっています。ファンタジックで現実味が本当にないんです。

なんとなく、この世のどこかにある架空の世界かと思っていたら、サーカス団の名物ペンギンが亡くなったときには、いきなりスマートフォンという単語とともに、いわれのない映像が世界中に配信され、動物愛護団体からの抗議がくる件は、妙に現代の世界を写しています。

それも自然な形で。違和感ゼロ。

でも、先に怒鳴った方が勝ちで、正しいかどうか関係ないという一言は本当に現代社会の姿です。

現代社会の描き方が鋭いけどなんか、優しい。なんか、逆に沁みます。

それにしても、僕が少しずつ成長していく姿はまぶしいです。

最初はコック一緒に暮らしていました。コックはいろいろなところから貰ってきた食べ物を美味しい料理に変えていきます。

オニオングラタンスープ、ミソシルなどなど。腐りかけの食べ物もコックにかかれば美味しい料理に変身。

すごく食べたくなる料理がたくさんあります。この人、おいしそうな料理を描く文章が上手い…。

僕が成長する過程もまぶしいです。

サーカスに入って最初は雑用からスタートしましたが、たくさんの人に励まされ、自分のやりたいことを見つけ、時に不条理もありますが、憧れの人に追いつこうと必死にもがく姿は本当に一生懸命になっている人特有のものですし、人間誰しもそんな瞬間があると思います。

懐かしいと思うのと同時に、今のトーコにそんな瞬間はあるかしらとふと振り返ってしまいました。

 

■最後に

僕がサーカスに入り、成長していく姿は、私たちに忘れていた全力で頑張っていたことを思い出させてくれます。

いくら舐めても永遠に小さくならない魔法のキャンディを思わず探してしまったと解説者も書いているが確かに探したくなります。

なにかに向かって走っている人にオススメです。

 

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