こんばんわ、トーコです。
今日は、向田邦子の『お茶をどうぞ 向田邦子対談集』です。
■あらすじ
向田邦子と様々なゲストによる対談集が収録されています。
ゲストは黒柳徹子、森繁久彌、小林亜星、倉本聰など。
ゲストの本音を引き出したり、引き出されたり、話題は様々に及んでいます。
■作品を読んで
対談集のゲストたちも向田邦子の著作を読んでいる方ならおなじみの顔ぶれかもしれません。
しかも、黒柳徹子さんとの対話に至っては、まさかの徹子の部屋の放送でした。
徹子さんとの対談は2回分収録されています(=徹子の部屋放送2回分)。
おまけを言えば、2回の収録の間は約1年ほどしかありませんが、向田さんはその間に直木賞を受賞しています。そのせいか、若干の心境の変化が見られます。
とはいえ、ラジオやテレビの脚本をMAXで書いていた時は、週に11本だそうです。
多すぎやしませんか…。唖然としてしまいます。
これから小説をきっと本格的に書いていくんだろうと誰もが思っていた時に事故で亡くなるのですから、残念でなりません。
あと、なんでこのメンバーで対談が実現したの、とツッコミたくなるような対談があります。
その対談のメンバーが、向田邦子、橋田壽賀子、倉本聰、山田太一。うわー、豪華。
でも、何と言いましょうか、向田さんこそ早くに亡くなってしまいましたが、橋田壽賀子、倉本聰、山田太一の活躍は言わずもがなです。
それにしても、本当に向田さんが今まで生きてたら何を書いているのやら…。
この4人のうち3人が、「いやな人の台本は書けない」と言います。
というか、この4人共通項が多い。
例を挙げるなら本人のイメージがないと書けない、とか。
でも、倉本聰がまさかこのインタビューから40年近くが経過してますが、八千草薫への評価が全く変わっていないことに驚きます。
今年から1年にわたって高齢者向け(⁉)ドラマの「やすらぎの郷」の続編が放送されるそうです。
そこにもちろんですが、八千草薫も出る予定でしたが、病気のため降板したのだとか。
そんなに人間って、評価の仕方や好き嫌いは歳月がたっても変わらないようですね。
また、食べものの話として、向田さんが幼いころ父親の転勤で住んでいた鹿児島で出会った食べものの話を書いています。
多分、年齢的に10歳くらいだったせいか、食べものに結構貪欲に食べていたせいか、鹿児島出身の人との対談でも食べものの話で盛り上がっています。
鹿児島の人も、東京出身で父親の転勤で数年しかいなかった鹿児島について、まさかここまで鹿児島の食べものの話で盛り上がるとは思わなかったのでしょう。
それにしても、鹿児島の食べものおいしそう…。行ってみてえ。
■最後に
聞き上手になったり、話し上手になったりとても忙しいですが、様々なゲストと語りつくしています。
対談では様々な言葉で彩られ、向田さんの人となりが伝わってきます。
[…] 49.『無名仮名人名簿』、178.『お茶をどうぞ 向田邦子対談集』、210.『夜中の薔薇』 […]