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【女の友情】118.『本屋さんのダイアナ』著:柚木麻子

投稿日:10月 15, 2018 更新日:

こんばんは、トーコです。

今日は、柚木麻子の『本屋さんのダイアナ』です。

 

本屋さんのダイアナ (新潮文庫)

 

■あらすじ

矢島ダイアナは自分の名前が嫌い。ダイアナ=大穴と漢字を読ませるからだ。

ダイアナの髪も金髪で、母のティアラもキャバクラに勤めている。そんな状況も嫌い。

でも、小学校3年生のときに同じクラスになった神崎彩子は違っていた。 ダイアナの嫌なところをすべてほめたのだ。

それから、2人は本が好きという共通点により仲良くなる。 やがて中学生になり、ダイアナは公立に進み、彩子は私立に進むため別れてしまう…。

 

■作品を読んで

ガール・ミーツ・ガール小説と銘打たれていましたが、果たしてそうなのかと半信半疑ではありましたなんか、その表現あうの?、と。

ダイアナとつけた理由は、家を出た父親が競馬で大穴はラッキーだから、世界で1番ラッキーな女の子になってほしいとつけたそう。

しかし、ダイアナは自分の名前のせいで物心ついた時から、周囲から嘲笑されたり、外国人ぽくないとか言われたりしていました。

小学生は異質なものをなかなか受け入れない(日本人の特性かもしれませんが)ので、さぞかしつらかったことでしょう。

母のティアラがキャバクラ勤めのせいか、見た目が母親らしくないのも小学生のダイアナには気にするポイントでした。

そんなダイアナにとって、彩子はあこがれの人でもありました。父親と母親がいて、ほんものの暮らしのある生活。

一方彩子はダイアナのきらきらしたランドセル、買ってもらえない人気ゲームやアニメのTシャツを着るダイアナをうらやましいと思います。彩子の家ではなかなか買ってもらえないものだからです。

なんというか、人間ってないものねだりなんだなと思います。

中学生になり、ひょんなことからダイアナは母のティアラの過去と自分の出生の秘密を知ります。ダイアナにとって衝撃は大きいものでした。

ダイアナは高校卒業後念願だった書店員になり、あわただしい日々を過ごす。

彩子も中学・高校を私立の女子校で過ごし、大学も優秀な大学へ進学するもシュガーというヤリサーに入ってしまい、青春時代を若干フイにします。

ヤリサーの呪いから解放されたとき、元カレに言うセリフが凄いです。

「上下関係がないと誰とも繋がれないの。…だからそんなに怒っているんでしょう?それを隠すために、いつも楽しそうにしているんでしょ?それに女を巻き込まないで。」

なんというか、男は女に対して優越を保っていたい生き物で、女は出来事を消したいから、同性を踏みにじるという連鎖がよく見えます。

この感情はトーコもわからなくもないので、そこをうまく着目した小説を何冊か読めずにいます。

そんな中で、ダイアナの働く書店である人物のサイン会が行われることになり、ダイアナと彩子は再び出会います。

出会いから、再会まで本というつながりのある2人。

作品の中で、随所に有名な作品からの引用やオマージュが隠されています。この作者ちゃんと本を読んでるんだなと感心してしまいます。

まあ、ラジオ番組でめちゃくちゃ熱く今のオススメ本を語ってたしな、この著者。

というか、そもそもダイアナという名前が赤毛のアンのオマージュになるのですから、設定もなかなか凝った作りになっています。

 

■最後に

ダイアナと彩子が出会って再会するまでの道のりは結構長いです。その傍らには本がありました。

また、作品の随所に他の作品のオマージュが隠されています。どう楽しむかはあなた次第です。

 

 

-小説, 文庫本,

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