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エッセイ 文庫本

【作家の姿】57.『お針道具』著:宮尾登美子

投稿日:6月 7, 2017 更新日:

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こんにちは、トーコです。

今日は宮尾登美子の『お針道具』です。

お針道具―記憶の断片 (新潮文庫)

 

■あらすじ

直木賞を受賞したときのスピーチや新聞や雑誌に掲載した随筆を集めた作品です。

■作品について

宮尾登美子には驚きました。

「鬼龍院花子の一生」や「天璋院篤姫」で力強い女性を書いているイメージがあったので、きっと作者は強い人なんだろうと思っていました。

だが、この作品を読んでイメージが変わりました。

作者自身は幼いころから健康に生きるというのが結構大変な方だったとは思わなかったです。

作家になっても心臓が弱く、呼吸が苦しくなって救急で運ばれることもしばしばあったそうです。

だけど、著者は2014年に老衰で亡くなります。88歳まで生きました。大往生です。

なんか、若いうちに病気で苦しんだのか、老衰で亡くなることができるなんてびっくりです。不謹慎な感想ですが。

本の中で、「平凡な人間の地道な人生をじっくりと描いてゆくのも無上のたのしみだけど、破天荒な人間の生きかたを、舌を巻きつつ辿るのも作家の醍醐味といえそうな気がする。」とあります。

トーコとしては、甲乙つけがたい感想です。作家ってこうやって作品を書いているんだなという姿が見えてきますが…。

この言葉は「鬼龍院花子の生涯」について書いたときを回想したエッセイからの抜粋です。

まあ、鬼龍院花子だからでしょうか、それにしてもなかなか著者の作品って破天荒な人間が多かった気がするが。醍醐味味わいまくったのでしょうね、きっと。

だからこの方は作家を続けられたのでしょうね。

読者は作家がたどった道すじを噛み締めながら読むことが出来るのですが。

それにしても、鬼龍院花子に出てくる登場人物ってなかなか破天荒な人が多かったようにも思う。

また、著者にとって活字は心の支えだったことがよく分かります。

戦後命からがら満州から逃げ帰り、病気になっても、著者には活字がありました。生きる支えとなっていたようです。

このエッセイでは、活版印刷ではなくなっていくなかで、きっと自分の頭脳でしっかりとものを把握してゆく手段として活字の役割は後退しないと述べています。

活字と言われると、本や新聞、雑誌の字は全部活字と思っている、トーコ。活版印刷だろうが、何印刷であっても活字。勉強になります。

著者にとっては、自分の人生に大きく寄り添っていたものだからか字の変化はやはり大きくなるのですね。

だけど、活字の力は変わらないと思います。しっかり物事を把握するためには必要なんですから。

 

■最後に

この本は他にも自身の生活や文化のことなど、様々な作品が収録されています。

作家の顔が見られる随筆集です。 

ただ、もしかしたらこの本を見つけるのは容易なことじゃないかも…。

 

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  1. […] まず、林真理子の作品。42.「本を読む女」。続きまして、宮尾登美子の作品。57.「お針道具」、243.「寒椿」。 […]

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