こんばんわ、トーコです。
今日は、佐久間宣行の『ずるい仕事術』です。
■あらすじ
著者はテレビ東京のプロデューサーとして活躍したのち退社、独立しています。しかも、円満退社なのか、独立後もテレビ東京の番組プロデューサーとしてかかわり続けています。
そんな方が、サラリーマンとして新人時代に絶望した日から、ここまで来るのに著者が身に着けた作戦がつづられています。
■作品を読んで
社会人のみなさまに特におすすめというか、絶対薦めたい作品です。これを読めば、会社内の処世術に悩まなくても大丈夫です。
この作品を読んで思ったのは、「なんでもっと早く出てこなかったんだろう、この作品」。
おそらく、トーコの中の気づきが何年も短縮されたし、無駄に苦労しなかったのでは、と思いました。
それでは、作品に行きましょう。
まず「はじめに」。
ここで、今はかなり華やかに見える著者も、新人時代になかなかの辛酸をなめていたことがつづられています。
そもそも、テレビ業界が苦手で、サラリーマンも得意な性格ではなかったということ。
就職したばかりの2000年代は、ハラスメント気質が往々にして残る今よりもハードな世界です。当時のテレビ業界に必要なのは、兵隊タイプで、疑問を持ちながらのタイプの著者には苦痛で仕方ありませんでした。
今でこそやっとですが、テレビ番組を作る下請けにも休みをが問題になるくらいのブラックな世界。そんな日々に心はすり減っていました。
真正面から当たりすぎて疲れ切った著者のとった行動は、
たかが仕事だ。そう思おう。
真正面で消耗するのを止めて作戦を立てる。
会社にとって都合のいいだけの存在にはならない。
そのために頭をひねろう。
辞めようと思ってふと見た新しいドラマの宣伝広告を見て、はたと気が付きます。まだチャレンジもしていないのに、ここでやめるのかと。
だから日々消耗しないようにし、自分の目的をかなえようと。ある意味すごい決断…。
では、そこから著者がとった行動はというと、60個以上かかれています。そんなに編み出したんか…、と絶句したいです。
トーコでもせいぜい10~15個くらいしかないのに、驚きの数です。
それでは見ていきましょう。
のっけから、結構元気が出そうな内容です。
「楽しそう」を最強のアピールにする。要は、ご機嫌で職場にいること。
えっ、て思う方もいるでしょうが、言われてみると不機嫌な奴のところに人は寄り付かないはずです。まあ、かくゆうトーコもそんな奴のところに行って積極的に話したいとは思いませんね。
楽しそうに働くことのメリットは、「この仕事がやりたかった」というアピールもありますが、自分のやりたいことを実現させるのにも一役買います。やりたい仕事を引き寄せることもできるかもしれないからです。
著者は、村上龍の著作から、「他人に対してできることは、キラキラと輝いている自分を見せてやることだけなのだ」と書いています。
なのでいつの頃も楽しそうに働く姿を見せ続けていたそうです。確かにそうしてくれるほうがありがたい。
若者は年上の人の疲れ切った顔を見ても、絶望感でしかないですもの。そんなわけで、ポジティブでいることが大切ですよ。
その次は、「雑務」こそチャンスに変える、です。
当然ですが、新人に重要な仕事は任されず(日本の雇用慣行上、基本的に新卒はとってやったんだぞ、育ててやるぞなので)、最初は雑用からスタートです。
まあ、意気揚々と入ってきた新人にとって、誰でもできる仕事というのは退屈です。そんな時期があったので、懐かしいですけどね。
著者の場合は、「サッカー部の女子マネージャーの手作り弁当」がきっかけでした。夜中に作ることになるも、女子マネージャーが作る弁当を考えて作ったら、監督から「弁当メインにしたストーリーに変更しよう」、と言われました。
この時の著者は、「仕事の楽しさ」を味わった初めての経験といいます。人には人の、様々なきっかけが眠っています。開眼しましたね…。
トーコも、雑用の中にも気づきはあると信じていますし、令和の新入社員にそれを言いました。図面を書く仕事なので、裏紙に使う紙を見て「あ、これきれいにまとめてる」って言いました。軽くおかしい先輩…。
この章の最後に、
小さな仕事でも、だれかが必ず見てくれている。
だれかが評価してくれる。
これがない組織には、いないほうがいいです。成長できない可能性大です。それも重要だから。ここがあるから、がんばれます。
あと、覚えておいてほしい処世術。「メンツ地雷」を踏んではいけない。
人を攻撃するのは(無視するのは)、「メンツをつぶされたとき」です。そして、究極会社はいまだに「メンツ」で動いている会社もあります。
だからこそ、忘れないでください。「地雷」はいきなり来ますから、用心して。
そのあとは「メンツを立てる」です。トーコは、きっと見事につぶしたなあ、あの人という人がいます。(だって、内容がわからなさ過ぎて、超レクチャーしましたもの)
相手に勝とうとするのではなく、障壁なく仕事することです。
それは、職場の人間関係も同様で、友だちではないから仲良くならなくていい。仕事をする場所と割り切る。
そして、「横柄な態度」はコストが高い。これはその通りです。著者曰く平等に接することのいいことは、
だれにも嫌な思いをさせていないし、恨みも買っていないから、悪い評判を立てられないし、いざというときみんなが協力してくれる。
仕事は縁でできているのは、本当です。会社をすぐに変えても、製品屋さんは変わらず皆来てくれたのは、本当にありがたい。
虚栄心のために変に横柄な態度をとり続けると誰からもそっぽを向かれるので、ご注意を。トーコも2件くらい見て、まさにその通りのことが起こりました。
ほかにも様々な処世術がつづられています。トーコの場合は以上の4つですが、みなさまにも、きっと参考になる処世術が見つかりますよ。
■最後に
会社員として、やりたいことをしたい、その入り口に立つための武器が載っています。きっとヒントが何かしら見つかります。
会社員に向いていないと思っている人にもおすすめです。