こんにちは、トーコです。
今日は丸谷才一の『思考のレッスン』です。
■あらすじ
著者は文学作品こそとても少ないですが、作家だけでなく、評論家や翻訳家としても生前活躍していた方です。というか、評論や翻訳の方が多いです。(Wikipediaで調べてみた結果)
そんな著者丸谷才一は一体どうやって考えていたのだろう、という疑問に丁寧に答えています。
この答えは学生だろうと社会人だろうと応用ができそうです。
■作品を読んで
本を読む順番は最初からきちんと読む、のが普通の読み方かと思います。
が、時間のない方で著者流の考え方のコツをつかみたい方は、最後のページを読んでください。著者の考えがすべて詰まっています。
そして、そのまま解説を読んでください。
解説者は鹿島茂さんという方で、現在大学教授をしている方です。
解説は卒論を書くのにどんな本を読めばいいのかと尋ねる学生に一問一答形式で答えています。
その一問一答が本文で出てくる思考についてのコツを引用しています。うむ、見事…。しかも、ページ番号もきちんと載せているのでまあ戻りやすい。
この本、大学生向けの考えるための訓練書、言うなれば教科書にもなってしまうのだ。
結論をトーコなりにまとめると、書くことと考えることは”=”の関係にあるようです。
言いたいことは何なのか、そこから広がってやがて文章になる。
思考する場合、著者曰くある程度文章の形で規定されるそうで、文章力がないと考え方にも精密さを欠きます。
確かに、トーコの職場にも考えていることは素晴らしい、だが、文章となるとめっきり「ダメだこりゃ。」と思われる方が多数いらっしゃいます。その結果、せっかくのパーツが活かされることなく終わってしまい、本人の実力が認められない、という悪循環。
あーあ、トーコもそうなりたくない。以上一例です。でも、この一例、思考力は存在している…。
なので、文章力と思考力はペアになるそうです。
言いたいこと、伝えたいことを書く。そのために考えることはある。著者はそう締めくくっています。
■最後に
とはいえ、言いたいこと、伝えたいことをうまく言い表せない場合というものもあります。
そんなときはこの本を最初から読むといいでしょう
最初から思考するための土台作りや読書の技法をが書かれています。
考えることは書くこと。まるで車輪のようです。
言いたいことを常に書くような気持ちでいればきっと思考力が磨かれるのでしょう。
って、結構難しいぞ…。