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【番外編】夏の文庫フェア in2024

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こんばんわ、トーコです。

あまり更新ができずすみませんが、今年もいつも通り夏の文庫フェアを行っています。季節は廻りますねえ。

ちなみに夏フェアは、新潮文庫、角川文庫、集英社文庫が100冊選んでプッシュしています。トーコもここから過去記事をピックアップしていきます。

選書は古典だったり、最新の小説だったり、少し前に流行ったけど古典とはいかない作品やラノベに分類されるものなど、種類は様々です。

読んでみたい作品、フェスをきっかけに知った作品など、普段本を読む人も読まない人も本を読むいいきっかけになるかと思います。

では各社ごとのフェスを見ていきましょう。

 

■角川文庫

今年も。限定カバーにmtと言うマスキングテープブランドとコラボしたカバーが出てきました。

トーコ的には、ちょっと可愛くてと心ときめいております。

角川文庫は例年通り、応募券を集め抽選で当たった方にプレゼントとなっています。

そんな話はいいとして、今年はなんと該当作品がゼロです。ついに来たか…。

 

■集英社文庫

今年もテーマカラーは青、猫のキャラクターと津田健次郎さんという声優さん?のアイコンが特徴的なフェアとなっています。

ちなみに今年はクリップブックマーカーをもらえるそうです。

今年は4作品該当しています。去年と比較すると、1冊減りました。

280.宮本輝『灯台からの響き』

宮本輝作品の良さがよく出た作品だなあ、と個人的には思います。

妻が亡くなってから、ラーメン屋を閉め半ば隠遁生活を送っていた康平は、本に挟まっていた妻あてのはがきを見つけます。

そこには灯台が描かれていました。康平は灯台を見る旅に出ます。

これは、夏のフェア時期に合わせて文庫化されたのも大きいと思います。けど、この作品は夏にぴったりな宮本輝作品なのでおススメです。

361.桜木紫乃『家族じまい』

こちらも文庫化されたがゆえにラインナップに入ったのでしょうか。

結婚し、子供が生まれ、やがて子供が巣立ち、夫婦2人に戻ったと思いきや、1人になっていく。家族の最後が描かれています。

15.朝井リョウ『少女は卒業しない』

卒業式の次の日から校舎の解体工事が始まる高校の、卒業式の群像模様を描いています。

もちろんですが、卒業式を迎えるまでに様々な出来事があり、ここで別れを告げていきます。それぞれの主人公は様々な思いを胸に秘め…。

そんな情景を描いた短編集です。

39.浅田次郎『鉄道員』

この短編集は何がすごいかというと、読んだそれぞれの方ごとに泣ける作品が分かれるということでしょうか。

ぜひ、お友達や恋人、ご家族を巻き込んで、泣けた作品を聞いてみると面白いと思います。

ちなみにですが、トーコは本を読んで泣いた作品は人生で2冊しかなく、そのうちの1冊はこれです。ある短編で泣きました。

 

■新潮文庫

今年も例年同様、読んだことがあるけどブログにアップしていない作品が多いのが、新潮文庫。

今年も例年同様、名作・定番が多く揃っています。今年は新しいのを少し増やしています。

そして、今年の目玉はガルシア・マルケスの『百年の孤独』の新訳ですよ。トーコも買います。

名作・定番を見事に入れ替えたなあと思います。安心・安全・安定の3つの安が揃っています。この安定感はトーコも大好きです。

さて、対象本です。今年は4冊あります。しかも、まさかの去年と同じだったという困った事態です。

ただ、あと2冊は増やしたいので、夏のうちに更新頑張ります。

420.『とわの庭』著:小川糸

とわは目が見えず、母親を頼りに生きています。目は見えないけど、小鳥のさえずりや庭の花のにおいはわかります。

しかし、平和な暮らしに暗雲が立ち込めますが、周囲の人の助けを得、光に包まれながら希望を掴んでいきます。

とても穏やかで水彩画のように淡い描写のなかには、社会的な問題もさりげなく含まれているという生きる希望溢れるとても素敵な作品です。

23.『錦繡』著:宮本輝

トーコが夏の文庫フェス記事を書いてからはや7回。7回ともノミネートしている記事です。現在数字更新中です。

この作品は、愛し合っていたのに別れることになった2人が10年ぶりに再会したのをきっかけに、書簡でやり取りするようになりました。

書簡のやり取りという形式で物語が進むので、唯一無二の作品といってもいいでしょう。

405.『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』著:森下典子

去年に引き続きのノミネート。

ひょんなことからお茶の稽古を始めるも、人生の様々な岐路には必ずお茶がいました。

お茶の稽古を通して四季の移ろいや生きること、1つの芸事の奥深さが感じられます。

要所要所でお茶の作法や使用する道具についても書かれているので、お茶の入門書としても読めます。

92.『キッチン』吉本ばなな

今年も新潮文庫で、7年連続ノミネート。吉本ばななのデビュー作です。

死がけっこう近いところにあるのですが、優しさと悲しみが寄り添う不思議な世界観を感じられます。読後はすごく優しくなれる作品です。

 

■おまけ

今年も河出文庫は2冊買うと特製ブックカバーがもらえます。2019年は青で、2020年は赤で、2021年は黒で、2022年も黒です。2024年も黒布にアクアブルーの柄です。

このブックカバーは、もはや定番化した河出文庫の表紙をそのまんまデザインしたというマニアックな代物。

対象文庫を2冊買えばブックカバー、対象文庫5冊買うとA4サイズの入るトートバッグとブックカバーの両方もらえるというなかなかマニアックです。

応募方法を読んではがきかなんかで送れば全員いただけるというものなので、マニアックな方にはぜひおすすめです。

とはいえ、大丈夫か、とツッコみたくなるくらい素敵な内容です。今年も帯についた70冊が対象のようです。気をつけてほしいのは、帯が古い場合があるので、2024とちゃんと書かれているか、見てください。

さらにですが、幻冬舎文庫も夏のフェアを開催するかな…。注視します。8月ごろ公開されるはず。

さらにさらに、岩波文庫もフェアを開催しています。対象書店(結構大規模な書店)でフェアをやっています。応募券を3枚集めるとブックカバーをプレゼントしています。この文庫カバーがきれいだわ…。今年こそ、3冊買おうかな。

 

■最後に

毎年恒例文庫本夏フェスが好きなトーコが勝手にまとめました。自分の持ちネタをもとに構成しています。

本屋さんに行けば平積みで置かれていたり、ブースが組まれています。お願いです。本屋さんにマジで行ってください。本屋がつぶれる…。

これをきっかけに本を読む人が少しでも増えたらうれしいです。

もちろん、トーコもこの夏にフェスの中の本を何冊か読む予定です。

 

-エッセイ, 小説, 文庫本

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