ある読書好きの女子が綴るブック記録

このサイトは年間100冊の本を読む本の虫の女子がこれから読書をしたい人向けに役に立つ情報を提供できればなと思い、発信しているブログです。

実用書 新書 社会

【現代の日本】113.「コンビニ外国人」著:芹澤健介

投稿日:7月 29, 2018 更新日:

こんばんわ、トーコです。

今日は、芹澤健介の「コンビニ外国人」です。

コンビニ外国人 (新潮新書)

 

■あらすじ

近年コンビニに行って驚くことはありませんか。コンビニで働く外国人店員が多いことに。

ここ数年で急激に変化している状況と、外国人店員はなぜ日本で働くことを選んだのかを取材したルポルタージュです。

 

■作品を読んで

なんでこんなに多くなったんだろうと思ったら、コンビニを経営する側にとっては慢性的な労働力不足で外国人に頼らざるを得ない状況。

一方で外国人労働者にとっては、日本語ブームに沸いていて、日本で働くことを目標とする層もある。(来日する理由はこれだけとは限らないので、断定する書き方はしません。)

簡単に言うと、需要と供給が一致しています。もはや頼らないと日本のコンビニは24時間営業ができない店舗も多々あるかと思います。

コンビニが24時間営業をやめない限りです。

ちなみにですが、日本は現在世界第5位の外国人労働者流入国になっています。移民を受け入れたくないと言っているにも関わらずです。

なぜ、現実と本音がかけ離れているのか。外国人労働者が増えた理由としては、留学生が週28時間の労働によって働く場合と技能実習生として働く場合があります。

余談ですが、留学生が週に28時間アルバイトができるというのは世界的に見ても緩い基準の部類に入ります。「学生ビザ」でのアルバイトは原則禁止だったり、時間数がもっと少なかったり、やってきてから半年くらいは禁止だったりという国の方が多いです。

もちろん従来からあるように風俗に売られたり、留学費用を稼ぐためにと人身売買まがいのことも起こっています。さらに外国人労働者が増加することで近隣の住民とのトラブルが増加することもあり得ます。

コンビニから少し離れ、外国人労働者の現実を映し出します。

また、外国人労働者が多く住む町では、外国人労働者との共生や、一歩進んだところでは外国人労働者の定住を図るために自治体間の争奪戦に負けないよう対策を打ち始める自治体もあるそうです。

日本はこれから人口がどんどん減少していきます。それを見据えた対策を始める自治体もあるのです。

 

■最後に

近年コンビニに外国人店員が増えていることから、現在の日本の外国人の受け入れ事情にどんどん話が広がっていきます。

ここ数年で本当に急激に増加しています。そこには需要と供給だけでない事情が含まれています。

さらに言えば、日本は事実上の外国人労働者の受け入れを開始しそうです。

正しい事実を認識し、人口が減少していく日本で、私たちはどうすればいいのかを考えないといけないのだと思います。

 

-実用書, 新書, , 社会

執筆者:


comment

関連記事

【本に救われる】418.『人生の土台となる読書』著:pha

こんばんわ、トーコです。 今日は、phaの『人生の土台となる読書』です。   ■あらすじ 読書には2種類あるのは、ご存知でしょうか。「すぐに効く読書」と「「ゆっくり効く読書」です。 一見する …

【ハラハラする】232.『ファーストラヴ』著:島本理生

こんばんわ、トーコです。 今日は、島本理生の『ファーストラヴ』です。 ファーストラヴ (文春文庫)   ■あらすじ 女子大生の環菜は父親殺しの容疑で逮捕された。しかし、明確な動機は不明だった …

【愛とは】273.「見知らぬ場所」著:ジュンパ・ラリヒ

こんばんわ、トーコです。 今日は、ジュンパ・ラリヒの「見知らぬ場所」です。 見知らぬ場所 (新潮クレスト・ブックス)   ■あらすじ ルーマが母を亡くしてから、父は旅に出るようになり、絵葉書 …

【日常の不毛なエッセイ】451.『べつに怒ってない』著:武田砂鉄

こんばんわ、トーコです。 今日は、武田砂鉄の『べつに怒ってない』です。   ■あらすじ 武田砂鉄さんと言えば、世の中の出来事を何気ない言葉で鋭く切っていく方でもおなじみですが、このエッセイは …

【匂いと思い出】282.『海と山のオムレツ』著:カルミネ・アバーテ

こんばんわ、トーコです。 今日は、カルミネ・アバーテの『海と山のオムレツ』です。 海と山のオムレツ (新潮クレスト・ブックス)   ■あらすじ 南イタリアのカラブリアで育った著者が、その時代 …