こんばんわ、トーコです。
■あらすじ
著者の沢木耕太郎さんといえば「深夜特急」シリーズでおなじみの方です。
著者自身が旅の途中で撮った写真とその時に感じたことを綴った文章を雑誌に連載し、やがて単行本化したそうです。
さて旅の一コマから何が見えてくるのでしょう。
■作品を読んで
写真と文章が見開き1ページなのですごく読みやすい作品です。
トーコが印象に残っているのは少女が笑顔を浮かべている写真とその文章です。
この文章と同じようなことを旅行中経験したためです。
行く先々でお金を多く取られてしまった経験を立て続けに遭ったせいかあまり人を信用できなくなってしまったとき、寿司詰めで超が付くほどぎゅうぎゅう詰めのバスで隣の席の女性が優しい笑顔と飲み物をいただいたことがありました。
の女性自身もすごくきれいな方ですが、笑顔も負けずきれいな方でした。
その時初めて安心したことと気持ちが癒されました。
世の中本当に捨てる神入れば拾う神ありなんだなとつくづく感じ、やっぱりこの国にきてよかったんだなと思いました。
その時の心情を思い出してしまいました。
他にも駅の写真とその文章を読んでみて、確かにヨーロッパの出発駅って行き止まりのホームになっているんですよね。
フランクフルトもローマもフィレンツェも中央駅はこんな感じでした。
思い出してみると、不思議な気分になりました。一体今からどこにいくのか、ちゃんとたどり着くのかちょっと不安な感じ。
ちなみにですが、東京でも行き止まりホームの駅って結構あるんですよね。
でも、旅先だからこそ思うのでしょうね。どこに行くかわからないから。
著者は今でも旅のエッセイを連載しています。新幹線の席に置いてある雑誌の中にエッセイがありますよ。(2019年2月現在)
すごく面白くて、出張に行くときの楽しみの1つでもあります。
著者の旅のエッセイは本当に面白いです。深夜特急のような若さゆえの疾走感があるわけではないですが、すごく旅に誘われそうな文章がすごく好きなトーコであります。
著者の目から見る旅の一コマは読者を旅の世界にいざなってくれます。
■最後に
1つ1つはすごく短く読みやすいです。
私は旅をした経験をなぞって読んでいましたが、旅をなさらない方もきっと何か感じるものはあるはずです。
何気ない風景のはずが、旅をすることでなにか思いを感じることもあるかもしれません。
この作品の写真は何気なく撮っていますが、著者の心を反映しているのですから。
すごく旅と哀愁の香りがする本です。