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【旅に出たくなる本】21.「旅屋おかえり」著:原田マハ

投稿日:4月 15, 2017 更新日:

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こんにちは、トーコです。

今日は、原田マハの「旅屋おかえり」です。

旅屋おかえり (集英社文庫)

 

■あらすじ

売れないタレントのおかえりこと丘えりかは諸事情によりテレビ番組を打ち切られる。

それから新たに始めたのは、人の代わりに旅をする仕事。

行く先々で様々な出来事が起こります。

 

■作品を読んで

私も旅好きなので分かることも多々あります。

あんまりうまく言えませんが、旅はいいもので、何かを得られますし、大体は笑顔になれるものです。

が、読者の共感だけで終わらせないのがこの作品のすごいところかと思います。

第1に、すごく伏線の多い作品です。しかも、最後の話ではまさかの番組復活をかけた旅も敢行されます。

第2に、伏線に含めていいのかは不明ですが、登場人物の履歴というかエピソード的なものをうまくちりばめられているので、読み進めるとどんどんつながっていきます。

パズルのピースがつながった時に、「ああそうか!」、と思わせる要素が多々あります。

また、一方でおかえりすげーなと思うところ多々あります。

アイドルとしては泣かず飛ばずだったかもしれませんが、「旅屋」としては見事に花を咲かせています。

今日もどこかで誰かが待っている。戻ってくれば誰かが「おかえり」と言っている。

でも、読み終えると「旅っていいな。」と思って、また行きたくなる。

おかえりは番組が打ち切られたことで、旅について再確認します。

タレントとしてではなく、旅屋として旅を続ければいいのではないか、と。

この発想がすごく新鮮だな、と思いました。

と同時に、おかえりは仕事で旅を続けていたのですが、実は本当に旅が好きだということを、皮肉にも仕事を失うことで気が付いたのだと思います。

そこからは、おかえりにとって、旅屋稼業が揺るぎのないものになったと思います。

ひょっとすると作家によっては、番組再開までのドラマ的な話でこの作品を創るかもしれません。

ですが、著者はその視点で作品を創っていません。それは著者が純粋に旅が好きという視点で作品を創っているからにほかなりません。

とはいえ、この作品を読むと、「旅っていいもんだな」と思わせてくれます。

言葉でうまく言えませんが、旅に駆り立てられるものを感じさせます。

著者が自称「フーテン」と称しているせいでしょうか。文章の中に旅情を感じさせるものをうまくちりばめているのかもしれません。

余談ですけど、以前著者のエッセイでこんなものがあったので、ご紹介です。

126.「フーテンのマハ」

実際にトーコも旅行中にこの本を読んでいたら、また旅に出たくなって次の旅行のことを考えておりました(笑)。

でも、旅屋稼業もなかなか面白いかも。トーコもやりたいなあ。

 

■最後に

おかえりは誰かの「おかえり」という言葉が聞きたくて旅に出ているみたいです。

だけど人にはさまざまな理由があって旅に出るんだと思います。

旅を通してすごく人間として強くなれる気がする。おかえりを見ていてそう思います。

とても温かくなる旅小説です。

 

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