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【ビジネスマン必見】371.『転職の思考法』著:北野唯我

投稿日:4月 12, 2022 更新日:

こんばんわ、トーコです。

今日は、北野唯我の『転職の思考法』です。

 

■あらすじ

今の会社にこのままいていいのだろうか…。サラリーマンとして働いている人は何回も思ったことでしょう。

そんな時のための判断軸を確立するためのヒントがここにあります。

 

■作品を読んで

まず、この作品が出版されたのは2018年です。つまり、結構前。

なのですが、コロナ渦に入り、少なからず転職しようかとか、転職を余儀なくされた人もいるのも事実。

また、変化の時代に読むべき一冊という特集で取り上げられたたりと、未だに注目されている結構珍しいビジネス書です。

さらに言えば、本書については、このサイトよりもかなり優秀でかつ分かりやすくまとめている媒体はあると思います。

ですが、まとめサイトを読んで読んだ気にならないで、原書は読んでください。トーコが人よりも若干早く本を読むので目安としてとらえていただきたいですが、カフェにこもって1時間かからず読み切りました。

おそらくですが、ストーリー形式で書かれているので、余計読みやすく、とっつきやすくなっているからでしょう。

さて、そろそろ本題に行きましょう。

この作品で書かれている内容は、ビジネス書には珍しいですが、おそらく不変のものな気がします。

なぜってこの考え方がわかっていれば、会社であなたが死んだ魚のような目をして仕事をしなくなると思います。

まず、「はじめに」で著者はこういいます。

私はこの本を通じて、すべての人が「いつでも転職できる状態」をつくりたいと本気で願っています。なぜなら、すべての働く人がいつでも転職できるだけの「市場価値」を持てたとしたら、あなたの生き方すらも変わる可能性があるからです。そしてそのために、必要なのは単なるうわべだけの「転職情報」ではなく、情報を見極める「思考の軸」です。

この作品の根底にあるのがこれです。そら色褪せませんね。なかなか気概のあるビジネス書な気がします。

著者の言う「思考の軸」というのは絶対に持っていて損はないです。

なぜなら、トーコは3回ほど転職サイトを利用し、うち2回本当に転職しましたという謎の経験から語りますが、転職エージェントが「思考の軸」を提供するのかというとそんなことはありません。

判断する材料や私の考えが全くまとまらず、愚痴として聞いてくれる場合はあります。そういう方に出会えたらラッキーですが、確率論として非常に低い気がします。

詳しいことは本書でもエージェントの内情についても触れられているので、そちらを読めばわかるかと思います。

いずれにしても、転職を最後に決断するのは自分自身なので、思考軸はないと判断できず、転職そのものが失敗する確率は上がります。

物語は、特別な専門性や才能のないと感じる30歳の青野を主軸に、著名なコンサルタントの黒岩から転職の思考法のレッスンを受けます。

そもそも、なぜ転職が怖いかというと、多くの人にとっては「初めての意志決定だから」。

横並びのレールを歩いてきただけで、多くの人は実は何も決めていない。意味のある意志決定というのは必ず、何かを捨てることを伴います。

(トーコ的には、就職した場所が全くの畑違いのところ+超中小企業だったので、そんなところに就職するとは親も思わず、そんな感じで就職する同期はいなかったので、ある意味就職時の方が怖かったですが。)

まず、

一生食えるかどうかは、「上司を見るか、マーケットを見るか」で決まる。

そもそも、給料がなぜもらえるかと言えば、「自分」という商品を会社に売り、会社がそれを買うから発生しています。雇用というのは、ひとつの取引でもあります。

ここを勘違いしている人があまりにも多すぎるので、これがわかっているだけで大概の会社では差がつくと思います。

ぶら下がっていりゃ給料がもらえるって、いつの時代の話だよ…。トーコ的には、会社員は雇われ続けるための努力をしろ、とは思っています。

あとは、何個か重要そうなものを抜粋しますよ。

・キャリアは20代は専門性、30代は経験、40代は人脈が重要

・普通の人ほど、どこで戦うかのポジショニングで勝負できる「経験」が重要になる

ここでトーコも驚いたのですが、専門性は誰でも学べば獲得可能ですが、経験はそうではないです、

普通は逆だろ、と思うかもしれません。けど、専門性がなければ、『貴重な経験』が回ってきません。専門性がない人間には、打席すら回ってきません。

だから20代のうちに専門性を身につけ、30代で経験をとりにいくのがベストなのです。

この部分を読んで、2回目の転職を決断したのは正しかったんだ、と思いました。今の職場では経験が取りに行けないな、と思いフィールドを変えるのは正しかったんだなと。

特に女性は早い段階で専門性と経験を考えてキャリアを積んだ方がよいと黒岩は言います。

福利厚生は会社の業績次第で変わるし、転職等を考えたらそのまま利益を享受できるものでもないです。また、子育てはコントロールできないことの連続ですから、キャリアをコントロールできる状態にした方がいい。

なるほど。その通りですわね。とてもじゃないけど、今の大抵の会社は子育ての真っ最中に新しい専門性を得るのは無理ゲーすぎる…。

下の段の言葉を取り上げたのは、これも意外だなと思ったからです。でも、言われてみれば専門性でトップに上り詰めるというのは、センスがいる話です。凡人には厳しい。

『経験』は違います。どこを選ぶかというポジショニングの問題で、それは思考法で解決できると説きます。

これも、なるほどとうなることしかできません。やっぱり、今回の転職は間違っていないと確信しました。ここはトーコの個人的な事情です。

40代の人脈は、人脈だけで仕事を引っ張ってこれる人のことを言います。会社が変わっても仕事をくれるか。そこまでの人脈が築けたら御の字ですがね。

また、主人公青野は、黒岩にこういわれ、メモします。

・すべての仕事は、ライフサイクルに沿って生まれては消えていく

・衰退している事業での経験は、無効化する

・伸びている産業に身を置くことは、それだけで価値がある

・自社だけでなく競合を含め、全体的に利益を落としているのは、マーケットが縮小している証し

主題は、仕事がなくなるサイクルを知ることです。自分の仕事がなくなることなんて、考えたくない方がほとんどでしょうけど。

トーコの仕事がなくなるサイクルは、社会的にはなくならないけど、組織にいれば案外簡単に来るんじゃなかろうかと思っています。後進が育てれば、いる価値はきっとなくなるんだろうな、と思いますから。

そもそも、働く産業を間違えたら給料は上がりません。

そらそうですが、パイが縮小している中でのシェアの奪い合いですから、給料の原資だって自ずと簡単に限界があると思います。ついでに言えば、ボーナスなんて夢のまた夢という状況に陥ります。

給料が上がらねえと嘆く前に、冷静に自分の属している産業にも注目することをお勧めします。何度も言いますが、衰退している産業にいれば給料は上がりません。

おそらくですが、ここまでかいつまんだものが転職の思考法の基本だと思います。

この先は青野も転職の思考法を完全マスターし、いい転職活動を進めていきます。その一方で会社が本当に傾いていきます。

そんな中で、トーコはこの部分が結構好きだったりします。

…略、「手段の話」に近い。仕事のライフサイクルに合わせて、今後、雇用のイスが増えそうなところにいく。好きなことと生きるために必要なことが、バランスよく共存している。

…(中略)

やはり働く人にとって「自分の会社の商品やサービスに誇りを持てるかどうか」はとても重要なのだろう。

それがないと、いずれあっという間に死んだ魚の目をして働くことになると思います。

トーコも大学を出た後のオーソドックスな業界が売っているものに誇りが持てないから、今の業界に飛び込みました。時がたって答えはこの決断があっていましたが。

この部分は転職を迷っている人も、これから就職する人にも働くについてのヒントになると思います。

また、やりたいことは無理に作らなくてもいいそうです。そうなんだ、とびっくりすると思いますが、そうなんです。

なんてたって、この社会は「どんな状態でありたいか」を重視するbeing型の人が99%なのですから。

自分に合った「緊張と緩和のバランス」があるので、それが適切な状態化を見極めればいいのです。

これらを踏まえ、「いつでも転職できる」という状態ができあがります。

ただ、何度も言いますが、これを読んで読んだ気にならないでくださいね。興味を持ったら必ず読んでください。

新しい発見もあることでしょうから。

 

■最後に

2人に1人が転職する時代に、そして世の中が劇的に変わっている中で、全てのサラリーマンに必要な転職の思考法がまとめられています。

大事なことが書いてありますので、この記事やまとめサイト等を読んで満足するのではなく、実際に作品を手に取ってほしいです。

 

-ビジネス書, 人生, 働き方, 実用書,

執筆者:


  1. […] 最後に、371.『転職の思考法』でも述べましたが、ぜひまとめサイトを読むだけでなく、買う、図書館で借りる等で作品を読んでください。 […]

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